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玲音の自殺について

2013年10月06日

改めてゲーム版 serial experiments lain での岩倉玲音の自殺を考えてみたのだが、彼女はコスモロジーを持ち出さず自殺を正当化したのかもしれない。

自殺が一般的に善であるか悪であるかという問題は置いておくとして、彼女の自殺は形而上学的な背景によるものであるのは明らかであろう。

エンペドクレスはエトナ山に飛び込んで自殺したが、これは彼独特の輪廻転生による自然観からであろうし、エピクテトスは戦場において退却の笛の音が聞こえたら退却するように、神が退却の合図をしたら人生から退却するがよい、と言って自殺を正当化した。

つまるところ形而上学的なものから自殺を正当化しようとすると、どうしても神や自然観や宇宙観に頼らざる得ない。ところが玲音は自殺する上で神や自然を持ち出さず、むしろ記憶や存在という面から自殺を正当化したように感じる。

しかし具体的にどのような理由から玲音が自殺したのかは分からない。今後も考察が必要であろう。