経済学の観点から、ゲーム内経済を詳しく解説している記事がありました。
国内市場規模は150億円!?――AOGC 2006講演に見る、オンラインゲームが生んだ経済現象“RMT”の現状とこれから
注目点
RMTなどのことも詳しく書いてる書かれているようですがそれはひとまずおいておいて、注目してほしいのは以下の点です。
まずキャラクターについては、ゲーム内のキャラクターは現実世界とは異なり、誰でも時間をかけることで強力な能力を獲得でき、それにともない所得水準も大幅に向上する。能力差はプレイに費やした時間に大きく依存しており、現実の知恵や技術では挽回できないという傾向があるとした。山口氏は人気漫画“ドラゴンボール”をモチーフに、これを“年功序列型ドラゴンボール経済”と読んで、聴衆の笑いを誘った。また生産活動(富を獲得するための活動)が、現実世界と異なり多様さに欠け、どんなキャラクターでも強くなってたくさんのモンスターを倒すことで所得も増えるという一定のパターンに集中していると述べた。これらは通貨供給量の増大につながる要素と言える。
アイテムはより分かりやすい。まず飲まず食わず眠らずでも基本的に“死ぬ”ことがないため、衣食住のうち食住が必要ない。多くの場合アイテムは破損や腐敗することがないため、一度ゲーム内に登場したアイテムは消えることがなく、アイテムの過剰生産・蓄積を招きやすい。アイテムに消耗の概念を持たせているゲームもあるが、基本的には少数派で、前述のファイナルファンタジーXIやリネージュ2、EverQuestなどはいずれも、このパターンに当てはまる。またアイテムの品質がゲームシステム側に保証されているので、道ばたで見知らぬ人物から買ったアイテムが、実は粗悪な不良品だったということもない。これらによって品質が変化することのないアイテムが過剰に流通することで、アイテム価値の下落を招きやすいというわけだ。
通貨も似たような傾向があり、通貨供給量はプレイヤーの行動によって決まり、金利や融資もないので、現実の中央銀行のようなマネーサプライのコントロールが成立しない。通貨自体が変質・劣化することもないので、一旦仮想世界内に供給されると、回収されることが少ない。またゲーム内と言う仮想コミュニティー内でのみ通用するため、いわゆる“地域通貨”と同様の性格を持つと述べられた。
なるほど。かなり分かりやすく説明されていますね。今までの経済に関する議論では「チートのせいでインフレになった」なんてことが当たり前のように唱えられていましたが、メイプルストーリーの構造の方にも問題あるようです。
メイプルストーリーに当てはめてみると
上の問題をメイプルストーリーに当てはめてみるとMMORPGの特性上モンスターを狩ることによっていつでも通貨やアイテムを生産できる上にキャラクターのレベルアップもする。レベルが上がることによって生産性も向上し通貨やアイテムが増えていく。生産された通貨は取引などで少々の税が掛かるがほとんど回収されない。アイテムのほうも消費アイテム以外は破損、消耗、消費などが無いため一度生産されたアイテムはずっと市場に出回り続ける。そのため通貨は増大し続け物価は青天井になり、アイテムは増大し続けデフレ状態になる。
主な問題点
やはり、通貨にしろアイテムにしろ生産されたらほとんど回収されないというのが痛いですね。
それにくわえて、MMORPG特性上のレベルが上がれば所得が増えるというのも問題です。普通のRPGであれば問題も無いかもしれませんが、MMORPGの場合は所得の倍増=通貨の増量ため市場にも影響してきますからね。
これらの問題で一番煽りを食らうのはライトユーザーでしょうね。
こういった問題を乗り越えメイプルストーリーの安定をはかることができるのでしょうか。

